新卒で入社した会社を辞めるまで part.8

 

仕事を初めて半年が経つ。

新入社員にとって、

半年とは1つの節目になると思う。

 

大体の人は3ヶ月〜半年の間には、

一通りの作業には慣れて、

なんとか自分で出来るようになる。

要するに作業を覚えて先輩のフォローが

出来るようになる時期なのだ。

 

それは、多くの会社の先輩が

言ってきたので、真実だと思う。

繰り返しの作業を、半年間して

仕事がほとんど覚えられていないなら、

残念ながら自分に問題があると

言っていいだろう。

 

僕の半年間の仕事ぶりを見た、

金髪の兄さんは、

ここまで物覚えの悪い奴は

初めて見たと言っていた。

 

それは正直な気持ちだったと思う。

自分自身、この職場でやっていきたいと、

全く思えなかったから。

 

ちょうどこの時から、

何のために人は働くのだろうと、

考えては憂鬱な気分に悩まされ始めていた。

 

ちょうどそんな時、

ある機械の補助部品を

大量に作る作業を僕等のグループが

任されることになった。

 

その作業は、始業時間から、終業時間まで、

ひたすら部品の側面を磨く作業だった。

これなら誰でもできるだろうと、

金髪の兄さんは、

僕にこの作業をやってろと、

僕に作業を任せてきた。

 

とにかく同じことの繰り返し。

何も考えなくても良かった。

機械的に同じ作業をするので、

嫌になる人も多いらしい。

だけど僕は全然苦痛に感じなかった。

むしろ楽しかった。

 

金髪の兄さんは、ぼくがずっと同じ作業を、しているのを見て、楽しいんか?

と聞いてきた。

僕は、ちょっと楽しいですと答えた。

おめぇはそうゆう仕事が向いとんかもな。

そう言いながら

自分の持ち場に戻っていった。

 

現場で頭を働かせながらする作業は

苦手だが頭を空っぽで出来る作業は好き。

そんなことで良いのだろうか。

と僕は考えたが、

何か仕事を誰にも文句言われず

任せてもらえるのは、

本当に、楽しいと思えた。

 

その日の部品を全て加工できた僕は、

嬉しく感じた。

こんな仕事ならまたやりたいなと思えた。

 

だけど、明日からまた

新しい現場に行く話が出ていた。

そして明日の出来事をきっかけに、

僕はこの仕事を辞めるための

行動を取り始めることになる。

 

[退職まで残り180日]